hiyodori_patransの特許翻訳日記

特許翻訳のあれこれを綴るブログです。

ソースクライアントかエージェントか

翻訳者が仕事を受けるルートとして、ソースクライアントから直接受注する場合と、エージェントを介する場合とがあります。

単価でいうなら、直受け(特許翻訳の場合は特許事務所)の方がともすれば倍近く高かったりします。

このため、出来るだけ特許事務所から直受けしたいという方もいらっしゃいます。

「稼ぐ」という一点に絞れば、エージェントの割合を減らし、特許事務所から直接受けたほうがいいです。

 

が、私はエージェント経由の仕事も結構好きなのです。

翻訳会社から仕事を受けるメリットとは何か、考えてみました。

 

 

①いろんな分野が体験できる。

 

特許事務所は、電気分野に強いとか、化学分野に強いとか、得意分野がある場合が多く、それに伴ってお客様(メーカーなど)も固定されてきます。

特に、規模の小さい個人事務所だと、毎回同じような分野がくるので、少々飽きてしまうことがあります。

 

仕事の受け方にもよるかもしれませんが、私はもともと自分の専門分野があるわけではないので、幅広くどんな分野もクライアントも受けています。そのため、出願件数が膨大な大企業からだけでなく、その特許に社運をかけているような規模の小さい会社からの仕事もたまに受けることがあります。下町ロケットの世界ではないですが、こんな発明もあるんだな、と大変興味深いです。

私個人では、なかなかそこまで幅広く仕事をとってくるのは難しい…。

個人的には、この「いろんな分野ができる」というのが最大の魅力です。

 

 

②リスク分散ができる

 

特許事務所の景気はもろに、そのお客様の企業の景気に左右されるので、どうしても波があります。もちろん、エージェントもその景気の波の影響を受けるわけですが、翻訳者個人が抱えるよりも多くのお客様と取引ができるため、そのリスクも分散できるのではないでしょうか。特許翻訳が減っていても、別の分野の翻訳を代わりにふってもらうことも可能です。

 

③スケジュールが組みやすい

 

相手先との関係性によりますが、依頼を断っても自分の代わりはいくらでもいるので、心理的に断りやすかったりします。ただ、依頼を断る場合、問い合わせをするという先方の時間を無駄にしてしまいます。そこで、スケジュールをあらかじめ伝えるなどの気配りは必要です。また、自分の予定に余裕があれば、至急案件やちょっと面倒な案件も受けるといった日ごろのサービスも必要かと思います。

 

④チェック体制がある

 

これも翻訳会社によると思いますが、チェックしてもらえるのはありがたいです。いつもフィードバックがあるとは限りませんが、どんな細かい内容でも、「こういうところを見られているんだな」と勉強になります。

特許事務所では技術者がチェックするので、チェッカーとは見るポイントが異なっているような気がします。表現の統一、訳抜け、数値の誤記、表記の揺れまでを見てくれるのは、やはりチェッカーさんではないでしょうか(もちろん、自分でもチェックすることが大前提ですが)。

 

⑤営業活動をしてもらえる

 

定期的にお客様を訪問したり、お客様の評価や満足度を調査したりしている翻訳会社が多いと思います。やはりこの点ありがたいです。裏を返せば、ここが自分の営業努力の足りないところですね(^^;)

 

 

ここまで、エージェントを介することのメリットを書きました。

もちろん、直受けの場合も、納期の交渉を直接行える、質問があれば直接聞ける、などの利点が多々あります。

半々くらいの割合でおつきあいするのが理想かな、と思っています。